50代からの暴落対策|株価が半分になっても慌てない「安心ポートフォリオ」の作り方

もし明日、株価が大きく下がったら、あなたは投資を続けられるでしょうか。


S&P500やオルカンを持っている。それが半値になる暴落に遭ったとき、冷静でいられるかどうか、自信がない。

そういう方は、意外と多いのではないでしょうか。


50代以降の資産運用では、増やすだけでなく、大きく下がったとき、売らずに済む設計になっているかどうかが重要になります。そこで役立つのが、株式、債券、ゴールド、現金などを組み合わせて考える「資産を分散したポートフォリオ」です。

この記事でわかること

  • ポートフォリオと資産配分の基本
  • 50代から「リスク」を数字で考える理由
  • 暴落時にも続けやすい資産配分の作り方
保存版・50代からの暴落対策! 理論で作る安心ポートフォリオのサムネイル

サムネイルをクリックすると、YouTubeで動画を再生できます。

動画では、ポートフォリオ理論、リスクとリターンの関係、計算ツールの使い方を約16分で解説しています。この記事では、その内容をブログ向けに整理し直しました。

50代の暴落対策は「相場を当てること」ではない

暴落がいつ起きるかを正確に予測することはできません。なので予防策として、下がっても保有を続けられる資産配分になっているかを確認することが大切だと考えています。

特に50代以降は、若い世代と比べて、価値の下がった資産が元の値を回復するまで、待てないケースがあります。住宅修繕、子どもの支援、親の介護、退職後の生活費など、支払いは待ってくれません。

「近いうちに使うお金」まで値動きの幅の大きい資産に入れてしまうと、相場が下がったときに安値で売らざるを得なくなるかもしれません。

暴落対策の中心は、暴落を予想することではなく、暴落しても生活に困らない状態を作ることです。

ポートフォリオとは「実際に持っている資産の組み合わせ」

ポートフォリオとは、一言でいえば、現在持っている資産の組み合わせです。

たとえば、株式、債券、ゴールド、現金をどのような割合で持っているか。それがポートフォリオです。「投資信託50%、現金50%」というシンプルな形も、立派なポートフォリオです。

似た言葉に「アセットアロケーション」があります。これは、どの資産に何%ずつ配分するかという方針や戦略、計画のことを言います。

アセットアロケーション

どの資産を、どの割合で持つかという設計図

ポートフォリオ

設計図をもとに、実際に保有している資産の中身

料理にたとえるなら、栄養バランスを考えた献立がアセットアロケーションで、実際にお皿へ並んだ料理がポートフォリオです。

投資の業界で使う「リスク」は、危険を意味しない

投資の世界で「リスク」という言葉が使われるとき、それは「値動きの振れ幅」を意味します。上にも下にも大きく価格が動く資産は、リスクが大きいと言えます。

平均的なリターンが同じであれば、値動きが比較的小さいほうが、気持ちも落ち着き、売らずに保有を続けらちれる可能性が高まってきます。反対に、大きな値下がりに耐えられず売ってしまえば、その後、相場が回復しても、当然、資産は増えません。

「何%下がる可能性があるか」だけではなく、「金額でみて、いくら下がる可能性があるのか」も知っておく必要があります。

総資産1,000万円の例

たとえば、総資産1,000万円のうち、500万円を株式、500万円を現金で持っているとします。

仮に株式部分が50%下落し、現金が変わらなかった場合、株式は250万円、現金は500万円となり、総資産は750万円です。全体では約25%の下落になります。

同じ「株価が50%下がる」という場面でも、株式をどのくらい持ってるかによって、家計への影響はまったく変わってきます。

250万円減って750万円になる。こうなっても慌てず、株式を売ることなく、生活できるか。ここがポイントになります。いや、慌ててしまいそう、危機感を覚えそうというなら、株式の割合を下げる、ということが選択肢になります。割合を下げて、売却で生じた資金は、現金や安全性の高い資産に分ける必要があります。

※上記は値下がりへの耐久力を考えるための単純な例です。税金、手数料、為替、各資産の値動きなどは考慮していません。

ポートフォリオ理論が教えてくれること

ポートフォリオ理論では、複数の資産を組み合わせ、同じ程度のリスクで、より高いリターンを期待できるのはどれなのかを探し出します。

難しく聞こえますが、考え方はシンプルです。

  • 一つの資産だけに偏らせない
  • 同じ動きをしにくい資産を組み合わせる
  • 自分のリスク許容度内にある商品を買う。/li>

たとえば株式だけでなく、債券、ゴールド、現金などを組み合わせると、株式が下がったときの影響を和らげられるかもしれません。ただし、分散すれば必ず損失を防げるわけではなく、組み合わせた資産が同時に下がっていくこともあります。

また、計算上もっとも効率がよい配分が、その人にとって最適になるとは限りません。退職の時期、収入、生活費、家族構成、資産を使う時期によって、リスク許容度は違ってくるからです。

50代からの資産配分を考える3つの手順

1.使う時期によって、お金を分ける

まず、生活防衛資金や数年以内に使う予定のお金を確認します。近いうちに必要になるお金は、値動きの大きい資産と分けておくほうが安心です。

2.下落しても耐えられる金額を投資する

20%の下落は、自分の場合、金額でいくらになるのか。1,000万円が800万円になる場面、2,000万円が1,600万円になる場面を想像してみます。

実際にその状態まで下落しても、売らずに持ち続けられるか。生活に支障はないかを考えます。

3.株式以外の資産と現金を組み合わせる

株式の期待リターンだけで配分を決めず、現金、国債、債券、ゴールドなども組み込みます。

普通預金に置く現金は、大きなリターンを生みません。しかし暴落したとき、潤沢にあれば、株式を売らずにすみます。50代以降では、若い世代より現金を多めに持つことがポイントです。

シミュレーターで自分の配分を数字にする

資産を複数組み合わせると、ポートフォリオ全体のリスクを計算するのは難しくなります。

50-moneyの「ポートフォリオ作成シミュレーター」では、日本株式、米国株式、オルカン、新興国株式、変動10年国債、ゴールド、現金などの比率を入力し、期待リターン、リスク、下振れの目安を確認できます。

自分の資産配分を数字で確認する

ポートフォリオ作成シミュレーターを使う

入力したデータや計算結果は保存されません。また結果は、将来の運用成果を保証するものではありません。

自分にとって最適な配分はどういう形なのか。株式と現金だけのシンプルな配分から始める。株式比率を変えたら、リターンやリスク、下振れの目安がどう変わるのか。様々な数字を入力し、計算結果を比べると理解しやすくなります。

分散投資で注意したい4つのこと

  • 投資信託の本数をむやみに増やさない:本数を増やしても、それが株式中心であれば、十分な分散にならないことがあります。
  • 過去の成績を将来予測として使わない:期待リターンやリスクは計算するための前提であり、将来を保証する数字ではありません。
  • 生活に必要な現金まで投資しない:現金を多く持っていると、暴落に強くなります。資産を増やすことを重視して、投資しすぎないように注意しましょう。
  • 計算上の最適解にこだわりすぎない:試算したリターンとリスクが自分のとっての数字上の最適解であっても、下落が怖いなら、その人にとって安心できる設計とは言い難いです。

動画では、理論とツールの使い方を図解しています

「リスクとリターンの関係」や、資産の組み合わせによって運用効率が変わることを、視覚で理解できるよう、動画内のグラフで詳しく説明しています。

オルカンやS&P500と現金を組み合わせたケースや、株式、債券、ゴールドへ分散した場合のポートフォリオをイメージしたい方は、動画内のツールで確認してみてください。

YouTubeで動画を見る

まとめ:暴落時でも安心して眠れる配分を考える

50代は資産を増やすことより、守ることを考えなければなりません。リターンをだけを見て、値上がりしそうな商品に投資する場合は、リスク許容度をよく考え、下がった時に耐えられるかどうかを考えましょう。

  • ポートフォリオは、実際に持っている資産の組み合わせ
  • リスクは、値動きの振れ幅である
  • 使う時期が近いお金は、値動きの大きい資産には投資しない
  • 下落率を金額に置き換え、自分が耐えられるかを確認する
  • 分散投資し、株式が暴落した時の備えをいまからしておく。

「儲かりそうな商品」ではなく、株価が大きく下がっても、生活を守れるか。投資を続けられるか。ここに視点を置いて投資を考えましょう。

いつ使うお金なのかを確認し、何に投資するのが自分に合っているのかを考えてください。

ご注意

この記事は、資産配分を考えるための一般的な情報を提供するものであり、特定の商品や配分を推奨するものではありません。投資には元本割れの可能性があります。実際の判断は、資産状況、生活費、運用期間、リスク許容度などを踏まえて行ってください。

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