50代から始める投資の教科書|『ウォール街のランダム・ウォーカー』を読んで気づいたこと

そのなかの貴重な一冊がコレです。現代では「知らない人はいない」と言われるほどの投資の名著になっています。初版は1973年です。以来50年以上をかけ、全米での累計が200万部になったというのですから、ロングベストセラーと言えるでしょう。現在は第13版が最新です。最新版はみていませんが、改版のたびに、内容も時代に合わせてアップデートされているようです。

分厚いな、と最初は思いました。全部読むの面倒だな、というマイナス的思考もありました。しかしいまでは、インデックス投資の本質を教えてくれた、思い入れのある本になっています。

私は機関投資家内で国債の運用を担当していた時期があり、そのときの隣の部署が株式運用部でした。個別株の売買を遠目で見てきたので、株と言えば個別株でした。実際、個人レベルで買うのも個別株でした。なのでインデックス投資の理論は、読み始めたとき、半信半疑の内容でした。

しかし、読み進めるうち、印象が変わってきました。心に刺さることや、なるほどと思えることがたくさん書いてあるんですね。裏付けのデータもしっかりしている。読み終えたころには、個別株よりいいかもしれない、と思えるようになっていました。

この記事では、率直な感想と、50代の資産形成にどう活かせるかをお伝えします。

偶然です。投資ジャンルの棚にある個別株の本をパラバラとめくっていたら、背表紙が見えました。とっつきにくそうというのが第一印象。しかしできるだけ多くの本を読むべきです。無駄な知識などありません。考え方や投資手法に共感できないなら、切り捨てればいいだけのこと。こういうやり方もあるんだな、ということを知るだけでも勉強になります。

著者はバートン・マルキール氏(プリンストン大学の経済学者)です。主張はとてもシンプルです。

つまり、個別株の売買を繰り返すより、インデックスファンドに長期投資する方が合理的という結論です。

過去のバブル的な出来事(チューリップバブル、南海泡沫事件など)から始まり、テクニカル分析・ファンダメンタル分析の限界、そして具体的な投資戦略まで、段階的に丁寧に解説されています。

この本が50代以上に刺さる理由が3つあります。

ポイント① 今から始めても遅くない

複利の効果と長期投資によって、最終的に資産がプラスになる可能性が高いことが、たくさんのデータで示されています。リスク許容度を守ることが前提ですが、50代でも20年の運用期間があれば、インデックス投資の恩恵を受けられることがわかります。平均寿命が延び、90歳を越えても元気な方が多い現実を見ると、可能であれば投資をしたほうがいいという考え方が導き出されます。インフレもありますからね。

ポイント② 投資で余計なことをしない

積み立て投資を始めたら、無理をせず淡々とただ続ける。それがベストであること、つまり、動かない・持ち続けることの合理性を、データで示してくれています。

ポイント③ 資産配分の考え方が学べる

年齢に合わせた株式・債券のバランスの取り方についても説明されています。50代・60代の具体的な資産配分を考えるヒントになります。

本書の中で、私が最も印象に残ったのはこのメッセージです。

なんだ、当たり前じゃん、と思った方が多いかもしれません。

当時、個別株しかないと思っていた私には、疑問だらけの内容でした。しかし、そのときの私にとって、月々の積み立てというのは、これ以上はない投資方法だったのです。海外を旅して貯金がゼロになっていたからです。この状態で個別株をやるのは危険すぎました。 結果的に、インデックス投資は私にとっての正解となりました。月5000円でいいのです。コツコツやれば、資産は膨らんでいきます。

こんな人におすすめ

・老後の資産形成を、しっかりした根拠のもとで考えたい方

・投資を始めたいが、何から読めばいいかわからない方

・個別株に疲れて、もっとシンプルな方法を探している方

📚 『ウォール街のランダム・ウォーカー』をチェックする

『ウォール街のランダム・ウォーカー』は、読んで損のない投資の教科書です。

派手な儲け話はありません。だからこそ、50代の堅実な資産形成に向いており、読む価値のある一冊と感じました。

「正しい知識を持って、焦らず、長く続ける」

それが、この本が50年以上かけて、投資家に伝えてきたメッセージだと思います。ぜひ一度、手に取ってみてください。


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